滞在型のスローツーリズムで見えてくる

能登の里山里海に隠れた
宝もの

日本海に突き出た能登半島の北半分にあたる奥能登。起伏に富む大地の多くは原生林に覆われ、荒波が寄せる外浦といつも穏やかな内浦という対照的なふたつの海に面することから、実に多彩な表情を持っています。輪島塗、いしる、キリコ祭り……。類まれな風土は、食に、住まいに、風習に、特異な個性をもたらし、今なお受け継がれています。

トップ能登の里山里海に隠れた宝物滞在記 Slow-4

Slow-4

⾥⼭の暮らしを守る⼈々

『じろしろ』では年代物の杵と臼が現役。昔ながらの方法の餅つき体験もできる。

連綿と続く暮らしの中で、
個性光るおもてなしを。

味噌汁の具材にと、家の前の畑で大根を収穫する『ぜんべ』の中山礼子さん。

『春蘭の里』の農家民宿は40軒以上。多くの宿は昔ながらの屋号で呼ばれており、それぞれに個性があります。たとえば、『ぜんべ』のお母さん・中山礼子さんはお琴が得意で、演奏体験をさせてもらうこともできます。山の斜面の高台に建つ『じろしろ』は、薪風呂と薪ストーブを使って薪の生活を守っています。集落の最も奥に位置する『三平』は、澄んだ山の水を利用して川魚を養殖しています。共通しているのは、みんな話好きで、料理上手なところ。美味しいごはんをいただきながら、里山の暮らしの魅力、そして欠点まで、生活者の本音を聞くことができます。

フキや里芋などを炊いた『ぜんべ』の煮物。自家栽培の野菜を使った飾らない料理が、一番のご馳走。

『ぜんべ』の中⼭さん夫妻

『じろしろ』の福井昭子さん

『三平』の山崎さん夫妻

広い三和土(たたき)がある『じろしろ』の玄関。小上がりの床下は保存食などを貯蔵する収納になっている

『じろしろ』の家の横には薪がびっちり。長い冬を越えるための備えは万全。

集落の最も奥にある『三平』。手作りの薪釜で焼くピザも楽しみ。

『三平』では、渓流の水を使って、ヤマメやイワナ、ゴリなどの川魚を大切に育てている。

建築施工業も営む『三平』の山崎さんは、自宅の風呂も自作。能登ヒバが香る大きなお風呂で湯煙を楽しめる。

物語を紡ぐ人~スロツーびと~

米は自信ある手作りだから
ちゃんと作ってるから」

三平:⼭崎さん夫妻

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