滞在型のスローツーリズムで見えてくる
能登の里山里海に隠れた
宝もの
日本海に突き出た能登半島の北半分にあたる奥能登。起伏に富む大地の多くは原生林に覆われ、荒波が寄せる外浦といつも穏やかな内浦という対照的なふたつの海に面することから、実に多彩な表情を持っています。輪島塗、いしる、キリコ祭り……。類まれな風土は、食に、住まいに、風習に、特異な個性をもたらし、今なお受け継がれています。
Slow-4
⾥⼭の暮らしを守る⼈々
連綿と続く暮らしの中で、
個性光るおもてなしを。
『春蘭の里』の農家民宿は40軒以上。多くの宿は昔ながらの屋号で呼ばれており、それぞれに個性があります。たとえば、『ぜんべ』のお母さん・中山礼子さんはお琴が得意で、演奏体験をさせてもらうこともできます。山の斜面の高台に建つ『じろしろ』は、薪風呂と薪ストーブを使って薪の生活を守っています。集落の最も奥に位置する『三平』は、澄んだ山の水を利用して川魚を養殖しています。共通しているのは、みんな話好きで、料理上手なところ。美味しいごはんをいただきながら、里山の暮らしの魅力、そして欠点まで、生活者の本音を聞くことができます。